「休養学: あなたを疲れから救う」を読んでエンジニアの疲労について考えてみた

よもやま

こんにちは。山屋です。

みなさん、お元気ですか?なんとなく体がだるい、朝起き上がるのがつらい…といったことはありませんか?私は時々ありました。

というわけで、休養学: あなたを疲れから救うという本を読んで、疲労や休養について学んでみることにしました。

「疲労」とは何か

著者が所属している日本疲労学会では、以下のように疲労を定義しています。

過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退した状態である

まとめると、「体を動かしたり、頭を使ったりすることで、本来の活動能力が下がった状態」を指すということです。

そして、この本によれば日本人の約8割が疲れているそうです!

疲労回復で大切なこと

交感神経と副交感神経について

この2つは自律神経と呼ばれ、自分の意思ではコントロールすることのできない血流や臓器のはたらきを司る神経で、疲労回復に大きく関わっています。

交感神経は緊張・興奮していると優位になり、副交感神経はリラックスしていると優位になります。

この2つのバランスはとても大事です。

バランスが崩れてしまうと、昼間にエネルギッシュに活動したのに夜は眠りが浅くなって疲れが取れない、あるいは昼間に活動的になれずいつも元気がないという状態になってしまいます。

つまり日中はたくさん活動して、夜はぐっすり寝るのがベストということです。

活力について

私たちは、「活動→疲労→休養」というサイクルを日々繰り返しています。

このサイクルをスマホの充電池に例えてみると、休養によって100%のフル充電状態に回復できれば何の問題もありません。しかし日本人の8割が疲れているわけですから、100%まで充電できていないということです。

ではどうすれば100%に近づけられるのでしょうか?

著者は「活動→疲労→休養」というサイクルに「活力」を加えることを提案しています。

「活力」は「疲労」の対義語で、活動のもととなる力のことです。休養+活力で100%まで回復しましょう。

「活力」を高めるには?

あえて軽い負荷を自分にかけると活力が高まるということが判明しているそうです。

筋力トレーニングにおける超回復理論と同じで、疲れているときにさらに負荷をかけて回復したときには前よりも基礎体力が上がっている、ということですね。

取り組むことで自分が成長できたり、楽しいと思えたりするようなものが望ましい負荷です。(仕事に関するものは仕事で疲れた傷に塩を塗るような行為なので避けた方が良いでしょう)

例えばランニングをしてみるとか、読みたかった本を読破するとか、趣味で何かの賞に応募してみるといったことです。

7つの休養タイプ

続いてはどうやって休養をすれば良いかということを説明します。

休養は大きく以下の3つに分類される、計7つのタイプがあります。

生理的休養

休息タイプ

いわゆる「休憩」「睡眠」といった体を動かさず、エネルギーが回復するのを待つ休み方です。

運動タイプ

適度な運動は休養の一種になるのです。(疲れるまで運動してしまったらもちろん逆効果です!)

運動によって老廃物の除去が促進されたりリンパの流れが良くなったりするので、疲労感の軽減につながります。

栄養タイプ

栄養バランスのとれた食事をすることは大事ですが、「食べ過ぎないこと」が休養学では重要視されます。

心理的休養

親交タイプ

人と関わることでストレスを解消する休み方です。親しい人とのスキンシップや、友達や家族との楽しいお喋りなどですね。親しい相手ではなくても、店員さんや近所の人などと軽く挨拶や世間話をするだけでもOKです。

あと、森林浴など自然とのふれあいも含まれるそうです。

娯楽タイプ

好きな音楽を聴く、映画を観るといったいわゆる好きなことをする休息です。

造形・想像タイプ

絵を描く、作曲するといった創作活動のことです。(プログラミングも含まれるのでしょうか?)

かたちのあるものを作り切る必要はなく、地図や動画を見て旅行した気分になったり、推しのことを考えたりと好きなことについて空想するだけで十分です。

社会的休養

転換タイプ

まわりの環境を変えることです。引越しや転職といった大きなことである必要はありません。

着替えや部屋の掃除、旅行といったことも含まれます。

具体的にどうやって休むか

7つのタイプを組み合わせることで回復の効果が何倍にもなります。

ただし、やみくもにこれら全ての休養を行う必要はありません。例えば人付き合いが苦手ならば、無理して人と話さなくても大丈夫です。自分の好き、あるいは得意な休養を組み合わせていろいろなタイプの休養の「いいとこどり」をしましょう!

エンジニアと疲労について

今回疲労や休養について学んでみて、エンジニアは疲労が溜まりやすい職業なのではないか?という印象を受けました。

基本的に一日中デスクワークで、ほとんどリモートワークという方も少なくないのではないでしょうか。肉体労働とは違って日中の活動量が少なくなってしまうため交感神経が優位にはたらかなくなってしまうのではないかと思います。そして自律神経のバランスが崩れ、うまく休めない…という負のスパイラルに陥ってしまうかもしれないと思いました。

加えて、もし一人暮らしならばリモートワークで人との関わりも少ないですし、休みの日も業務に備えて勉強、実装しているものは異なっているでしょうがパソコンの前で座っての作業ということは変わらず、変わり映えのない日々…何も意識しなければ充電がじわじわと減っていきそうな生活という印象です。自律神経のバランスの維持と休養、活力それぞれで難しい部分が多少はありそうだと思います。

少なくとも、積極的に運動を取り入れた方が良いかなと思います。個人的には運動+親交(自然とのふれあい)+転換(外出による気分転換)ができる散歩が良さそうです。

あとは勉強も一人でやるのではなく、たまには勉強会やもくもく会に参加してみることも気分転換になって良いのではないかと思います。

感想

「私うまく休めてるな〜」というのが率直な感想でした。ジム通いや散歩が趣味なので、7つのタイプのうちほぼ全てを組み合わせて休めていました。

ではなぜ疲れがたまっていたのか?

それは「睡眠不足」と「オーバーワーク」が原因だったのではないかと考えています。

先日コロナウイルスに感染してしまい、たくさん寝て、2週間運動をお休みしました。その結果すっかり元気になってしまいました。

たとえ多くの休養タイプを組み合わせていても自律神経のバランスが良くても、肉体的に疲れていたり睡眠時間が短かったりしたらそりゃ疲れますね。つまり疲れたら寝ましょう。

まとめ

長くなってしまったので、大事だと思ったことをまとめます。

  • 昼はたくさん動いて夜はしっかり休んで、交感神経と副交感神経のバランスを取りましょう
  • 疲れているときに軽い負荷をかけると「活力」が高まって基礎体力が向上させましょう
  • 7つの休養タイプを組み合わせて、自分に合った休養をしましょう

最後までお読みいただきありがとうございました。

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