田んぼIoT in 2018 その2

待望の第二弾!おまたせしました!

ウィルドの豊田です。

前回の記事ではIoT部の設立からハードの選定、システムの全体像について書きましたが、それを実現するために解決しなければいけない課題を挙げました。

まずは課題をおさらいします。

■田んぼの状態を監視するので、屋外での稼働が可能であること

▶防水対策必須

■長期稼働(田植え〜稲刈り)が可能であること

▶電源問題

▶装置側の省電力化

■計測したデータは遠隔からも閲覧(場合によってはメール通知)可能であること

▶計測データのプッシュ送信

 

今回はそれぞれの課題をどのようにクリアしたか説明していきたいと思います。

 

★防水対策

今回採用したマイコンボードWioLTE JP Versionは大きさは5cm × 5cm程度の小さなボードです。

小さいのにSIMを入れれば通信できるんです。

これだけ小さければ、アレに入れられますね。

アレ

100円ショップで買える「タッパー」です。プロトタイプを作るときの定番(らしい)です。

サイズも豊富なので適度な大きさのタッパーを買って加工。

素材がプラスチックなので加工も比較的簡単

空けた穴は温度計のセンサー配線用に2箇所。電源USB用に1箇所。本体を固定するための足場に二箇所。

あとは空けた穴をグルーガンで埋めてタッパーのフタをすれば、防水対策は完了です。

ちなみにグルーガンも100円ショップで買いました。

 

★電源問題

次は電源問題です。

電源問題はIoTを考える上でほぼ間違いなく頭を悩ませる問題になります。

電源(コンセント)なんて無い場所で動かすことのほうが多いですからね。

 

田んぼの温度を計測するので、やはりコンセントなんてありません。更には田植え〜稲刈りまでの約6ヶ月間、電源供給を可能にしなければいけません。

ということで選択したのが

「バッテリー(蓄電)」+「ソーラーパネル(発電)」

の組み合わせです。特にサプライズのない当然の選択ですかね。日中発電した電力をバッテリーに蓄積、夜間(悪天候時)にバッテリーの電力で稼働させます。

バッテリーにもソーラーパネルにも容量(蓄電できる量/発電できる量)があるんですが、今回はかなりマージンをとって大きめのスペックのものを用意しました。

本当は小型化なども検討したかったんですが、そこまでのノウハウが無かったので割り切りました。

鉛ディープサイクルバッテリー
型番    :WP22-12NE
サイズ   :181mm x 76mm x 167mm
定格蓄電容量:12V22Ah(20時間率)
重さ    :6.31kg

ソーラーパネル25W
型番         :AT-MA25SG
公称最大出力     :25W
公称最大出力動作電圧 :18V
公称最大出力動作電流 :1.39A
公称開放電圧     :22.5V
公称短絡電流     :1.5A

 

ちょっとよくわからない数字が並んでますが軽く流しましょう。

これで電源問題はクリア!

 

★装置側の省電力化

上で説明した通り、今回のバッテリーとソーラーパネルはかなり大きいサイズのものを用意しましたので、本体側の消費電力を抑える仕組みは必須ではなかったんですが、何があるかわからないし、できることはすべてやっておこうと思ってやりました。

仕組みは単純で、必要な時(温度を計測する時)以外はマイコンの不要な部分の電源をOFFにして、消費電力を抑えます。

DeepSleepモード

WioLTE(に載っているチップ)は、プログラミングで前述の「不要な部分の電源をOFF」にすることができます。

また、電源をOFFにする前にタイマーを設定することで、特定の時間に再起動させることが可能なんです。

ここで重要なことなんですが

 

 

 

 

 

簡単そうに言ってますけど、めっちゃ難しいんですよ。

 

 

 

 

試行錯誤はしたものの、結局自力での実装は諦めました…

実際に作られた方が解説とソースを公開されていたので、参考にさせていただきましたm(_ _)m

これで消費電力を約半分に抑えられるようになりました!!!

 

★計測データのプッシュ送信

最後にデータのプッシュ送信です。

これはWioLTEを選択した一番の理由にもなってくるわけですが、携帯電話用通信回線を利用できるので、計測データをサーバーに送信できます。

サーバーまで温度データが送られるようになれば、あとはそれを好きなように加工するだけです。

計測した温度を指定のメールアドレスへメールを送ることだってできます。

 

★とうとう田んぼデプロイ

細かい事を言うと、もっとたくさんのネタがあるんですが、書き始めると終わらないので省略して、最終的にこんな感じで設置しました!

気温計測のために手作り百葉箱を作って、鉄パイプの骨組みの上に設置してます。上にはソーラーパネルもあります。

 

温度もちゃんと計測できてるみたい!

 

大変だったけど、なんとか稼働までたどり着くことができましたー!

 

かなり駆け足で説明してきましたが、実際にはこれらの課題をクリアするのに試行錯誤を繰り返し、土日を使った活動とはいえ4ヶ月くらいかかってます(笑)

 

次回は、今回書いた「課題」とは違う意味で困った点などを振り返りたいと思います。

それでは!